天安門広場は南北880m、東西500mの世界最大の広場だ。 収容人数は最大50万人であり、様々な歴史の舞台になった。 人民英雄記念碑、毛主席記念堂、国旗掲揚台など国家の象徴たる域になっている。 現在は、巨大なTVビジョンも2面備えてあり、中国の近代化、近年の中華パワーと 景気の良さを具現化している。付近は警備兵が厳しい眼差しを向けており、 チョッとピリピリしたムードだ。 |
魔虫跋扈毛沢東の有名な逸話に「雀狩り」が挙げられるだろう。 1955年、雀は年間30キロの米を食う悪い奴だ、と号令し雀を片っ端から殺した。 1年で11億匹、 これを5年続けたそうで、結果として食物連鎖のヒエラルキーが崩れ、捕食される 昆虫がかえって増加してしまい不作を招いた。 一説では国内で4000万人もの餓死者が出たといわれる。 |
広場を南に下ると前門(正陽門)がある。 高径41mの立派な建物だ。門というよりは 上部の楼閣が大きい印象から城の様な景観だ。アーチを描く下道は、かつて皇帝の乗る 車のみが出入可能だったが、今は堂々と庶民を自負する私でも通行できた。 この門の直ぐ南側の地下鉄、前門駅 を挟むと、箭楼が建っている。北京の南防衛門であり小窓は射撃用の物であるという。 この門から、さらに南下すると 前門大街が延びている。美味しい飲茶、飯店、土産屋などが両側に立ち並び お洒落な雰囲気だ。 |
ショップの大通りを、そのまま南に進めば天壇公園に行き着く。 ここは皇帝が五穀豊穣を天に祈願する為の施設で、敷地がまた異常に広く275万 立方mと紫禁城の4倍もあり、 公園としても地域民に根付いているようだ。 もちろん世界遺産である。 |
神の雷祈年殿は正月に皇帝が豊穣を願った祭祁施設で高径38m、円形の 帽子を被せたような特徴的な造型の屋根に紺色の瑠璃瓦を敷きつめた 独特の外観だ。神に祈願しながらも、 歴史の中では1896年に落雷で焼失したという 経緯をもつ。現在の建物は1906年の再建である。 |
内部は25本の柱に支えられた大空間だ。うち4本の大主柱は 四季を示し、周囲の12本は時間を示すと言われている。3段屋根は 、創建時には紺、黄、緑と色分けされド派手な極彩色の様相だったようだ。 |
皇穹宇、こちらは一段屋根の建物だが十分に大きく、高径は20mある。 皇帝達の位牌を安置する目的の施設で、その他の特徴は音が反響するホールの造りに なっており、「回音壁」として有名である。 |
「園丘」そこに行ってみると、いきなり何も無い。巨大な円形祭壇上の中心部に突起が 有る程度だ。しかし中心部に、この天壇公園にあって一番の人だかりが形成されている。 みな、その場所に立っては手を合わせたり、記念写真を撮ったりと、凄い人気で ある。冬至の日に皇帝が、朝4時から祭壇に上がり年の出来事を天に報告したそうだ。 周囲の欄干は360本、舗石や階段なども9の倍数で計算された設計で 、それは宇宙を模しているという。 中心点は「天心石」と呼ばれ、力に肖ろうとする為なのだろう、パワースポットとして 沢山の観光客で占められてた。 |
このまま南に進めば、南天門という出口に至る。構内は 非常に広いので、観光するならば、よく地図を照らし合わせて計画的に 歩いたほうがいい。東の地下鉄、天壇東門が一番交通の便が良い。 |
翌日は三国志博物館ともいえる楼桑三義宮に行くことに決めた。 |