シェムリアップ国際空港から、ホテルのある市街地までは10km余りの距離であり、
車を使えば15分程度で到着する。外国人からすれば、観光に特化している立地で
利便性は
かなり良い
と言えるだろう。市内の真ん中を貫くのは国道6号
という幹線道路で、そのまま南下し7号にリンクすれば首都プノンペンに通じる。
市内唯一の大道路だ。
シュムリアップ市内は、この6号とシュムリアップ川がクロスする点を中心に放射状に広がっている。 朝にはマーケットが開かれ、果物や魚、日用雑貨などが所狭しと並ぶ。マーケットと呼ばれるものは市内にも 多々あるが、この6号沿いの大規模マーケットは、ほぼ現地民の利用する商業地区 であるようだ。バイクや自転車が路上に並び、沢山の人間で賑わう光景が飛び込んでくる。 そんな、生活と観光に於ける大動脈といえる国道6号であるが、雨季には 水没状態になることが多い。降雨の季節差は、我々日本人が想像している以上に激しい。 川からは水が溢れ、浸かった道路は車両の行き来にも支障が出るほどだ。 雨季は6〜10月と定義されており、乾季は11〜5月ということになる。私は10月に渡航したが、 兎に角、何よりも雨が多く、そして道路の水捌けが極端に悪いという印象が先立った。 |
サリーナホテルサリーナホテルは、ほぼ日本人向けのホテルであると言っていいだろう。 実際、宿泊客の殆どが日本人であったし、食堂では若い女の子二人組みがテーブルに向かい合い、 楽しく日本語で談笑し、女子旅を謳歌する微笑ましい光景を何回も見た。安全面から言っても 、申し分ない施設なのだろう。 |
また、 各部屋の化粧箪笥には 浴衣の用意もあり、TV放映ではNHKまでも映る。日本人以外の客が宿泊すれば、 かえって不便を感じるだろう、と予見させるほどだ。 |
宿泊費はエコノミーレベルであるが、室内、食堂と非常に清潔であり、 中央吹き抜けエリアにはプール(連泊中、遊泳客の姿を一度も見た事が無かった)も完備している。 1階部の共同ブースには 日本語対応のPCが1台備え付けられており、ブロードバンドのネット設備が 開通してあり、逐一、日本の情報を知る事が出来たのは嬉しい心遣いだった。 |
食事の味付けも、かなり日本人好みである。 実の所、わたくしごと昼と夜は外食をしたのだが、 特に魚系はトレンサップ産の淡水魚を調理する為か、なぜか腹を下す事が多かった。 連日調子が悪くなる一方、当ホテルの食事に関しては日本食もあり、 身体に一番合っていたと感じる。昼はわざわざホテルに 一時帰館し、備え付けの食堂でスパゲッティを食べた後、また観光に出かけたこともあった。 |
朝は食券スタイルでブレックファーストが頂ける。初日に渡された食券を受付の 従業員に渡し、各自、皿に盛ってくるという至って普通のバイキング スタイルである。毎朝定刻ともなればウキウキ気分の観光客達が、本日の予定で盛り上がり、 食堂はチョッとした日本語喧騒状態になる。 |
従業員の何人かは、現地人であるが日本語がベラベラである。フロントでは円対応した 両替が可能で、場合によってはドライバー等の依頼も日本語で応じてくれる。 両替レートは、結構適当だ。 心配なら、ホテルより東に向かい5分ほどの場所に「メコン銀行」があるので、 そちらを利用してもいいだろう。 |
概ね大体の日本人なら、満足できるホテルであるが一つ、 構造上、ホテル裏の裁縫学校の連中が夜の9時過ぎまで茶話会を開き五月蝿いのなんのって、それだけは 唯一不満であり、果たして定刻前には絶対 寝られなかったのだ。また、昼間は清掃員が入ると窓を全開にして掃除を行うらしく、 蚊が侵入してしまう事が多かった。この為、突然深夜に猛烈な痒 みに襲われ、吸血された部位を掻き毟りながら目が醒める経緯が2〜3回あった。 従って、もしこの先、アンコールワット旅行をお考えでサリーナホテルを利用する機会 (日本の旅行会社が企画するツアーなら確立はかなり高くなるだろう)があるなら、中庭に面した部屋 を宛がわれた際、連泊であれば 早々にホテル側に申し出て、 表側(バス等が出入りする玄関サイド)の部屋にシフトしてもらった方がいい。 また、自衛のための蚊取り線香は絶対に必要で あることも明言しておきたい。 |