羽田発の深夜便「思ったより近いね」 正直な気分だった。日本から飛行機でたった6時間半の距離だ。羽田00:05 でJAL003出発の、スワンナプーム国際空港05:05に到着後。 時差を加味しても、それこそ、機中ひとふた寝入りしていれば 常夏のタイ、首都バンコクに到着という寸法だ。 |
空港のロビーを抜けると 11月にも関わらず熱帯地方特有のむせ返るような湿った空気と、朝から強烈な 日差しがギラギラ と我が身を焦がし、当然ながら、日本との気温のギャップに面食ってしまう。無意識に 長袖のニットの裾をまくりながら、独り言が口から溢れた。 「ああ、タイに来たんだ」 思わずテンションも高くなる。 仕事終りの週末、そのまま深夜便で羽田を出発し現地バンコクに朝一番で到着 、という話であり、 朝から時間余裕たっぷりに活動できるこの現実は、 仕事を持つ忙しい身からすれば有難い話である。 日本に居た頃、 突然、「タイへ行きたい」なんて思い立ち、11月の小連休と有休を合体利用し、 バンコクの寺巡りからアユタヤ遺跡までを観光しようと即決して、急かされるように ここまでやってきた経緯だったのだ。 |
スワンナプーム国際空港は、首都バンコクの玄関口で24時間 営業しており、バンコク中心部より東に距離30kmほどに位置しているが 、市街地までの交通網もビックリするくらい整っており便利な空港だ。 ロビーには、お隣カンボジアのシンボル「アンコールワット」の第一回廊で 描かれてる、『乳海攪拌』の立体モデルが飾ってある。 |
タイの通貨単位は『B』バーツ。だいたい1B≒3円程度だ。 紙幣の種類は1000バーツ紙幣から、500、100、50、20 バーツまであり、デザインはどれもプミポン国王の肖像になっている。コインも広く流通 しており、旅中、紙幣の釣り銭で渡される為に、じゃらじゃらと財布に溜まっていく。 1B以下の補助通貨であるサタン(磁石の付く)も旅行中に勝手に増えていく。 |
両替は空港はじめ バンコク界隈なら何処にでも両替施設があり、¥ならまず不自由はしない。その際、 両替屋では不要だが、銀行で両替する場合はパスポートが必須。 |
コンセントの形状タイプは『C』になる。供給電圧は220Vなので 、日本製品使用の際は変電圧器が必要になる。 |
現地に来てビックリするのは、セブンイレブンの多さだ。 購買に際し、日本での感覚そのままで履行できる。カゴに商品を入れレジに持っていけば 店員がバーコード を読み取り、金を渡せば、釣りが帰ってくるという具合。領収書も切ってくれて、何を買ったのか、 それが幾らだったのか、が明記されている。 24時間営業であり、旅行者のホテル街には大抵併設されているので本当に助かる。 常時、日本の夏の様な気候であるため、思いのほか体内水分の蒸散が激しいのが現実、 なのでペットボトル水やソフトドリンクは、いつも欲しい時にフラッと立ち寄って買ってた。7〜10B程度で 売っている。駄菓子もキャンディー、クッキー、ガムなど一般的な品から、南国タイらしく干し果実の お菓子も置いてあり、人気があるらしく、どの店舗でも棚の一画を占めていた。 |
それ以上に 充実しているのが屋台だ。簡単な屋根付き荷車の屋台、それさえもない青空露商が 朝から夜遅くまで歩道に所狭しと並んでいる。駅前通りはもとより、 観光客の多いワット(寺)の門前、タイの重要な交通機関である ジェットボートの船着場、市場やターミナルなど、ありとあらゆる人々の往来 する場所に張り付いている。 元気な掛け声と熱気を目の前にすると、成長著しいバンコクのパワーと いうモノを肌で感じる事ができる。 当然、旅行者だけでなく現地民が購買の中心だ。現地の女子高生やリーマンが朝から屋台の仕切りを 介して、紙幣と簡素な紙で包まれた食べ物入りビニール袋を交換している姿を見る。 彼等の朝食ということなのだろう。 |
何といっても出店は、(から揚げ屋)(焼き鳥屋)が多かった。 屋台の半分近くを占めているだろう。安ければ、焼き鳥一本10B、骨付きから揚げ30B、日本で云う クリスマスの大型チキン揚げで50Bくらい。やはり驚くほど安い。 |
その他、ココナッツやバナナ等の果物屋が多く、アイスクリーム屋、 麺類、魚の燻製、さらにケバブ、ソーセージクレープ など何でもある。 |
ビールはタイ産『Singha』(シンハ)が有名。クセが無いので グビグビいける。常時30℃を下らないバンコクの通りを歩けば、露天形式の油の焦げた香ばしい 匂いと美味そうな揚げ物の数々。ダクダクと頬を伝わる滴る汗。露天商の脇にはギンギンに冷えたビールが 置いてあり、もう辛抱たまらん訳である。 |
飲み食いすれば、当然出てくる。トイレはバンコク市内なら、まず 一般的な洋式のしゃがみタイプの便器であり、日本の感覚同様に 使用できる。しかし田舎に行くと、未だタイ式便器は健在だ。 写真はアユタヤ県に行った時のもの。 自分で桶で水を汲み、それを便器に流す。 充実した交通網電車は3線がクロスしている。BTSと呼ばれる 幹線道路の上に沿って走る地上線が2線と、残りの1線がMRTと呼ばれる地下鉄。 ただ、どの線も主要な寺が在る王宮エリアまで延びていないので、寺巡りには使えない。 乗り方については、日本国内のやり方とそう大差はない。 券売機もタッチパネルであり、 目的地を指先で入力して 投金すると、カードやコインが出てくる 。それを自動改札に入れると ゲートが開く、目的地で降車し 出口改札でそれらを再び投入すると飲み込まれ、 ゲートが開き駅構外に出られる、という具合 。日本で電車に乗った事がある方なら、 感性のまま行動すれば、まず 迷う事はないだろう。 |
私の宿泊先は、『ロイヤル・ベンジャ・ホテル』というホテルで、 最寄り駅はBTSのナーナー(Nana)という駅だった。 寺巡りの 観光に際し、わざわざBTSに乗って王宮エリアまでアクセスしていたのだが (後々知ったのだが、)セーンセープ運河を走るジェットボート が王宮近くまで行くのに便利だったようだ。 |
私の場合、 ホテルを南に進路を取れば駅口に、北に向かえばセーンセープ運河のNana Nuaと呼ばれる 船着場に辿り着く立地だった。Nana Nuaから運河沿いにジェットボートが出ていて、東に向かい王宮の直ぐ脇まで ジェットボートで繋いていたのだった。 各船着場も人の往来が期待できるためか、駅に劣らず盛り場になっていて屋台や市場が出ていることが多い。 旅行者用の高層ホテルが船着場の脇に建ってることもある。 ボートの乗り方は簡単だ。 乗船すると、乗務員が行き先を尋ねてくるので行き先を告げる。すると 距離間にみあった乗船賃を要求してくるので、支払うと切符をくれる。 それで終了。 途中、乗り継ぎもあるらしく、所定の船着場で強制的に全員降ろされる事もある ので、 貰った切符は無くさないように持っておく。待っていれば後続の船に乗れるようになっている。 |
結構なスピードだ。 船首を派手に上下させながら、ジェットボートが疾走する。 舳先で形成された水飛沫が容赦なく船内に入り込んで来る。 うだる暑さの中、川面の白い水飛沫が乗客の頬をかすめるたびに 嬌声があがる。 「OH! exciting!」 喜んでいるのは海外からの観光客だけで、 現地民は、そそくさと側面から垂れた紐を引いて、青いビニールの幌を上げ始める。 船内中央は椅子が区切るように並べられ通路を形成しており、側面席において、数席に1つ はそこに座った乗客が防水用の幌を上げて保持する係に 抜擢されている。このジェットボート乗船の 不文律のようだ。 |
その後、乗り継ぎイベントがおこり、 幸か不幸か新しく乗船した先で私にもその番が回ってきてしまった。 ドキドキ・・・側面席で 見よう見まね紐を引っ張ってみる。現地民は何の反応もない。どうやら 何とか、迷惑もかけず履行できたようだ。満足、満足^^ その他、もちろん手っ取り早くタクシーやトゥクトゥクを使えば早い。 |
私は出来なかったが、レンタル自転車もあるみたいだ。 |
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 さて、私の宿泊先は『ロイヤル・ベンジャ・ホテル』(ROYAL BENJA HOTEL) |
整備も良く、朝食も美味い。というより 日本人好みの味付けでクセが無いので、朝からヘビーにバクバク食べれる。 設備含め概ね満足できるホテルだった。 |
ただ、宿泊層のほとんどが中国人の団体客だ。 日本人はあまり見かけない。門前エントランスには毎朝、早くから中華系の 大型観光バスが横付けされ、大勢の中国人が乗り込んでいく。早朝恒例の光景 だ。そして、帰着後も 夜更けまで本当にうるさ、 元気一杯だ。 |
ホテル側の対応は良く、主だったトラブル等は無かった。 毎日、ベットクリーンに入ってくれる際、 新たにペットボトル飲料水を補充してくれる。 |
さて、早朝にバンコク到着。ホテルに荷物を置いて 腕時計を見るも、現地時刻で7時を回ったばかり。 早速に寺巡りに行ってみるとしよう!手始めは、バンコクのシンボル 「ワット・スラケート」 小丘に築かれた寺院で、見晴らしが最高だという。 |