大瀬崎は伊豆半島の北寄り、沼津市中心部よりR17を下ること 約20kmほどに位置する、海岸線から突き出た岬です。駿河湾を挟んだ富士山を 含めた景観が素晴らしく、 古来より景勝地として名高い場所でした。 |
R17は伊豆半島をグルリと廻るシーサイドラインになっており、 所々に富士山のビューポイントが存在しています。大瀬崎エリアにも岬の入り口の手前 に、無料の大きな駐車場を備えた富士見台が用意されています。当地からだと、宝永火口の形状が 綺麗に確認することができ、その大きさに至っては直径1000〜1300mにもなるとのことです。 |
入場方法は、R17から脇に側道がでていますので、そこを折れるかたちになります。 夏場は海水浴や釣り等の観光のほか、スキューバーダイビングも非常にさかんに行われています。 三方から囲まれた特異な海岸線や、透明度が高い事からの好条件で、 その分野では全国的にも有名な場所だそうです。 約1km長細く突き出た特異な形状である、この半島 では、生態系も特異なものであります。最先端部は豊隆状態になって いて、中央部には何と淡水の池を形成し3万匹の鯉さえ泳いでいるのです 。神池と呼ばれており、富士山の湧き水と 繋がっている、という伝承もあります。何故、海のド真ん中に淡水池が存在しているのかは、 今もって謎であり『伊豆の七不思議』の1つに数えられています。 |
池の周囲には、ビャクシン樹林がびっしりと繁殖しており、 これほどの規模で群生しているのは日本でも当地しか例がなく、自然遺産として貴重なものです。 現在、130本ほど自生しており、どれも樹齢は千年を越す巨木ばかりで、 その中でも極めて大きなものが「御神木」とされ島の守り神とされています。 樹齢は1500年以上だと推測されています。 古来より、大瀬崎のビャクシン樹林群は有名であったようで、伊豆日記や豆州志稿などの 古い文献にも度々登場が認められます。 |
海岸線は非常に美しく、水平線に掛かる靄が朝日を受け見事な 山吹色に染まり、幻想的な風情を醸成していました。 |
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